fukuoka.Rで「kintoneと統計ソフトRの連携」について発表しました
7/12(土)、福岡女子大で開催された「R勉強会@福岡(fukuoka.R) #2」で「kintone REST API client package for R」というタイトルで、パッケージの紹介と「kintoneと統計ソフトRの連携」についてお話しさせて頂きました。前日の「kintone Café 福岡 Vol.2」からの連投でしたが、楽しみに行ってきました。
同パッケージは「kintone@CRAN」と「r-kintone@GitHub」にそれぞれ公開されています。
(Rとkintoneの連携イメージ)
少し長くなりますが、経緯からお話しさせて頂きたいと思います。
ことの始まりは、今年の3月頃にサイボウズのクラウドデータベースサービスkintoneに入れていたM2M関連のデータから何からの傾向を掴めればと思ったのが、始まりです。Rや統計についてもいまだ素人同然ですが。
まずは、Rから「kintone REST API」をリクエストしてみようと、RCurlというcURLベースのRパッケージを使って色々リクエストコマンドを試していました。
(RによるkintoneへのシンプルなHTTPSリクエスト:GET/records)
やっているうちにコード量も増え、関数化したりしたくなってくる訳です。それから、すぐにCRANの公式パッケージとして申請しようとパッケージ作成を始めました。
パッケージが出来上がるとCRANに申請して、レビューにパスすると公開されます。この時の話はまた別にまとめさせて頂きたいと思っています。公開されると、パッケージ一覧ページに掲載され、Rのコンソールからのインストール(install.packagesコマンド)が出来るようになります。これはなかなかの感動の瞬間でした。
パッケージの申請がパスしてからはひとり細々と使っていたのですが、福岡でもRの勉強会があるということで、今回手を挙げて発表してみようかと思い立った訳です。
発表のアジェンダは次の通りです。
- kintoneの概要
-
「R × kintone」連携・ライブラリ(パッケージ)
-
ライブラリ(パッケージ)の使い方
-
活用事例、その他の活用例
(発表スライド)
kintoneの概要から入り、ライブラリ(パッケージ)の紹介を経て、実際の活用事例についてお話しさせて頂きました。統計やRの使い方としては、初歩の初歩の内容だと思いますが、
- kintoneの名前は聞いたことがあったので、パッケージと一緒に使ってみようと思った
- kintoneのアプリ作りに興味が湧いた
- パッケージの作者から話が聞けてレアだった(日本人の作者は少ないそうです)
- パッケージ作成時の話が参考になった
- 太陽光の事例の話が面白かった
等の感想を発表後に頂きました。他にもkintoneへのご質問を個別に頂いたり、「もっとこういう機能を足した方が良い」、「他のライブラリとの住み分けをもう少し明確にした方が良いだろう」、「こう説明するとRユーザーには伝わりやすいだろう」等の意見も頂きました。発表させて頂いたことで、このような反応を直に得られたのも今回の大きな成果でした。
現在私が考えるユースケースは、スライドでもご紹介していますが、コミュニケーションを得意とするkintoneと統計データを扱うRの組合せですので、
- 教育・研究機関
-
分析分野(大容量分析基盤としてkintoneを使おうという意味ではありません)
でフィットするのではないかと考えています。GitHubにも使用例を掲載していますので、利用用途をイメージしてもらうのに、覗いて頂ければと思います。初歩的な散布図、相関値を見るだけでも成果になるときもあることに気付けたのも新しい発見でした。簡単でも、やるかやらないかだけで大きな違いになるのかなぁと感じました。
一方で、kintoneと分析ツールという意味では、QlikViewとのkintone連携ソリューションのようなサービスがありますので、パッケージングされたものが欲しいという際には、このようなサービスをお使い頂くのが良いかなぁと思います。
今後は、統計やRのスキルについては基本を押さえながら、必要なネタが生じた都度勉強していくことになると思いますが、パッケージについてはkintoneやRの進化に合わせてアップデートしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
「kintone Café 福岡 Vol.2」が開催されました
7/11(金)、kintone Café(サイボウズのクラウドDBサービスkintoneの勉強会)の福岡版の第2回「kintone Café 福岡 Vol.2」が開催されました。前回5/29のVol.1から約1ヶ月振りでした。
今回は参加者数も前回の13名から更に増えて、19名と非常に多くの方々にご参加頂きました。殆どが開発者の方々でしたが、IT導入支援をされている方、ひとり情シスらしき方など様々な方々にお集り頂きました。ご参加頂きました皆さま、準備等でご協力頂きました皆さま、ありがとうございました。
(皆さん、驚く程に熱心にお聞き頂いていました)
さて、第2回となる今回は、本家サイボウズさんの協賛ということで東京本社から4名のメンバーにお越し頂き、それぞれトピックをご披露頂きました。全体としては、山下も加えた5人のスピーカーでボリューム満点の内容でお送りしました。
【今回のメニュー】
※イベントページ → http://www.zusaar.com/event/13417005
山下からは「kintoneの概要」のおさらいの後、Excel連携事例の予備知識として「kintone REST API」を、リクエスト例等を交えながら簡単に説明させて頂きました。
kintoneのREST APIは非常に扱いやすいと思います。サービス調査(M2Mメイン)の一環で、公開されている主に海外サービスのAPIを10個程度試したことがありますが、それらに比べてkintone REST APIは「認証」、「データ構造」、「オプションパラーメタの指定」等、全てにおいて意図された過不足の少ない設計であることに気付かされます。「コマンド」も度々追加され利便性は益々高まってきています。
更に、後ほどまたご紹介がありますが、kintoneには国内サービスでは珍しい開発者コミュニティサイトである「cybozu.com developer network」があり、そこでの情報共有と開発者同士の交流が開発や課題解決の際の手助けとなってくれます。
APIに限った話ではありませんが、kintoneは(特に今年に入ってから)絶え間ないアップデートが短期間で繰り返されていますので、『今出来ないことでも近いうちに出来るようになる』であろう期待感が持てます。
そして、Excel連携事例のデモですが、今回も事例をアレンジし直したシナリオでやらせて頂きました。ハンズオンを期待されていた方には、申し訳ありませんでした。詳しい内容はスライドをご覧頂ければと思いますが、機能的にはExcel-VBAでkintone REST APIを使って、
- Excelからkintoneにある物品情報をルックアップする
- 貸出ステータスを一挙に変更する
というものでした。サンプルファイルやソースもダウンロード可能(スライド中でご案内しています)ですので、Excel連携が必要になった際の参考にして頂ければ幸いです。参考にさせて頂いたExcel連携の関連Tipsはこちらになりますので、合わせてご覧頂ければと思います。
(山下が利用したスライド)
そして、注目のサイボウズの皆さんのパートですが、ビジネスのお話から技術的なトピックまで幅広く、かつ高密度な内容で進めて頂きました!
トップバッター、佐藤さまには「kintoneでビジネス」ということで、サイボウズの会社概要から始まり、kintone導入案件の特徴を中心にお話し頂きました。kintoneの導入数の伸び率、ユーザーさんの導入の動機・使われ方等をお話頂き、kintoneでビジネスを考えられている方やkintoneをユーザーとして使われている方にとっても「力を入れて始めるなら今だな」と改めて感じて頂けたのではないかと思います。
続いて、後迫さまからは「今月のアップデートと進化するkintoneカスタマイズデモ」ということで、はじめにkintoneを含めたcybozu.comの開発者コミュニティサイトである「cybozu.com developer network」が開設された経緯やその活動状況についてご紹介頂きました。(関連記事はこちら)また、これまでのkintoneの進化や最近のアップデート、そしてちょっと先の情報をお届け頂き、皆さん「これ、できるようになるんだぁ」と期待感を持たれたんじゃないでしょうか。楽しみですね。
次に初来福、Tipsプロデューサー、北川さまの登場です。前述の「cybozu.com developer network」にはkintoneのAPIを使った開発ノウハウ、アイディアが共有されている「Tips」というコンテンツがあります。北川さまは、文字通りこちらをプロデュースされています。
(cybozu.com developer network > Tips の画面)
現在約40件になるTipsについて、その概要とこれからの取り組み・狙いについてお話し頂きました。Tipsの今後の進化からも目が離せなくなりそうです。ちなみに、山下も執筆させて頂いていますので、是非ご覧頂ください。
そして、最後にkintoneの生みの親である札辻さまから「サイボウズでのkintoneの使われ方」についてお話し頂きました。「実はkintoneで最も使われている機能はコミュニケーション機能(スペース、ピープル、メッセージ等)なんです」と前置きされ、スペースやピープルで盛り上がる社内外のコミュニケーションについてご紹介頂きました。kintoneのコミュニケーション機能に特化したトピックとしても、皆さんにお楽しみ頂けたようでした。
前回より短い時間ではありましたが、今回はこのように多くのトピックを通じてビジネスとしても技術的にもkintoneの幅と奥行きの広さを参加者みんなで共有出来たのではないかと思います。また、参加者の皆さまには、kintoneの良さ・面白さの新しい発見であったり、現実のコミュニティにおける素敵な出会いもあったのではないでしょうか。
最後に、次回もまた更にkintoneやCaféに興味を持って頂ける方が増えることを願いながら、益々進化し続けるを、福岡・九州からも皆で盛り上げていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願い致します!
おまけ
今回の参加者の中にはこような方々が結構いらっしゃり、kintoneやkintone Caféの認知度、期待度も高まってきているのではないかと感じました。(全国各地での開催が増えてきたkintone Caféのまとめページを作って頂いていますので、この勢いを是非ご覧ください)
- 青森から仕事で来福中に立ち寄って頂いた方!
- 事前申込なしで飛び入りだったという方々!!
- Vol.1からリピートでご参加頂いた方々!!
- Vol.1の開催後Caféの存在を知って、Vol.2からご参加頂いた方々!!
kintoneを触るときの敷居の低さのように、皆さんお気軽に参加頂いているようです。女性の参加者もリピートしてくださっていました。一方で、スタートすると皆さん毎回高いモチベーションと集中力で話を聞いてくださいます。緊張しますが、ありがたいです。
今回のカフェスイーツ
今回は、サイボウズさんより資生堂パーラーのショコラヴィオンをご提供頂きました。
(公式サイトより)
Caféらしいスイーツで、特に女性の方に好評でした。ありがとうございました。
山下も「kintothon #1 in Okinawa」の帰りに調達したちんすこうをご準備しました。カフェスイーツでもkintoneの輪を広げ続けたいと思います。
電力測定と電流の実効値・平均値
電力測定を行うには電圧と電流をそれぞれ測定して計算することになりますが、電圧の定格(交流なら100V)からの微妙な変動を無視して電流のみの測定による計算値を電力値とすることがあります。このような方法が採用される理由は次のように考えられます。
- 電圧は定格電圧からの変動は無視出来るくらい小さく抑えられている
- 電圧測定用の計器の設置が難しいことがある
- 電圧測定用の計器の調達コストを抑えられる
今回は電圧センサー(おんどとり)とCTを用いて測定事例を通して、交流電力の測定を行う際の計算方法をまとめてみたいと思います。おんどとりによる電力測定のページの補足情報としても活用出来ると思いますので、お役に立てれば幸いです。
【準備品】
・電圧センサー(T&D製RTR-505-V)
(写真は試験用にプラグ付きの電源ケーブルにつけていますが、実際には分電盤内のCVVケーブルに取り付けられます)
RTR-505-Vは直流0〜5Vの測定が可能ですので、CTで計測した電流がこの範囲内に換算出力されるCTの選定が必要になり、今回は200A程度の電流測定が想定されたのでCTT-24-CLS-CV250を選びました。
それでは、計算方法です。まず交流電力は次の式で表されますので、これを変形していきます。
電力実効値は100[V]で、力率は1として、計算を進めていきます。
こうすると、いきなり電流実効値が求められればよいことになります。ここで、CTT-24-CLS-CV250の仕様を確認すると、電流平均値(実効値ではない)を次のように出力するようです。
(公式サイトより)
グラフからCTT-24-CLS-CV250の入出力換算は次のようになります。
また、正弦波電流の平均値と実効値の関係は次のようになります。
ここで、電力計算に戻ると、
となり、変形終了です。あとは、RTR-505-Vの設定画面で、この比例定数と単位を入力すれば、そのタイミングでの電力(瞬時値)を測定値として設定できます。
(RTR-505-Vの設定画面)
今回の計算を一般化すると、
となります。平均値の交流電流のCTを用いた測定時に参考にして頂ければと思います。
「プログラミング大学」
6/19(木)に福岡(ibb福岡ビル)で「第1回プログラミング大学in福岡」がビジップ株式会社さん主催で開催されました。BizShipとは、時間や距離に縛られないビジネス創造型インターンシップのことを指すそうで、同社では学生と企業を繋ぐインターンシップを支援するサービスを提供されています。
『プログラミング大学』とは、・・・現在、文系学生であってもプログラミングが必要な時代と言われるようになり、プログラミングを身近に感じ、これからの時代に必要なプログラミングスキルを学生の方に身につけてもらおうというイベントです。
今回は業務改善アプリを作るkintoneと通じて、仕事のプロセスを知ってもらう、プログラミングを学んでもらうという試みでした。私はスピーカーとして参加させて頂いたのですが、非情に熱心な学生の皆さん達に気後れしそうになりながら、お話しさせて頂きました。
詳細は、ビジップさんにて開催レポートをまとめて頂いていますので、こちらをご覧ください。
http://bizship.tumblr.com/post/89456337329/kintone
ハッシュタグ#プログラミング大学 のツイートには写真を沢山上げて頂いています。
実はプログラマーではない私ですが、そんな私がお話しさせて頂いた内容はこちらです。合わせてご覧頂ければ幸いです。間違いやご意見を頂ければ、更に嬉しいです(^^)
「kintothon #1 in Okinawa」に参加しました
6/6(金)〜6/8(日)に沖縄で開催された「kintothon #1 in Okinawa」に参加させて頂きました。Webアプリの企画・開発・販売等を行われているレキサスさんが定期的に開催されている社内Hackathonにおいて、今回サイボウズのkintoneしばりで行われるということで、サイボウズスタッフの皆さんに加え、2人のkintoneエバンジェリスト、『全てのサイボウズプロダクトに精通』されているジョイゾーの四宮さんと『あらゆるサービス・システムやデータをkintoneに接続できるDataSpiderを開発・提供』されているアプレッソの友松さんと共に参加させて頂きました。世界初のkintone Hackathonです!
「明日から使えるアプリを作る」ということで、皆さんそれぞれのテーマで、個人で挑まれたり、チームを組んで作業分担されたり3日間モクモクと作業を進められていました(部屋のTVではAKB総選挙が流れていたそうですが、私も全く気付きませんでした)。
2日目からの参加だった私ですが、来沖したその日に会場からすぐの海で泳いだり、沖縄料理が並ぶ夕食では三線の演奏を聞かせて頂いたりとバカンスとしても満喫させて頂きました、プライベートですので。三線は社内でイベント等あったりすると演奏されるそうです(羨ましいですね)。
そして、最終日に成果発表が行われたのですが、全てが凄く実用的な内容で、参考にさせて頂きたいHackでした。レキサスの皆さんは、初めてkintoneを触った方、普段開発以外の仕事をされている方で殆どを占めていたとのことでしたが、JavaScriptでガッツリ作り込まれていました。kintoneのファストさと皆さんのアイディア・スキルの融合に驚かされました。
全体的な詳しい内容は、レキサスさんの公式ブログ「レキブロ」にまとめて頂いていますので、是非ご覧ください。友松さんのDataSpiderのTwitterアダプタとkintoneアダプタによるアプリケーションも必見です!こちらは「dstnブログ」にレポートされていますので、ご覧ください。更に、ハッシュタグ#kintothonのツイートも多数ありますので合わせてご覧ください。
そして、私はと言いますと1日遅れで参加させて頂き、早く終わらせて海で泳ぐために「Typetalk Hack Fukuoka」に続き、「Raspberry Pi」を開発環境として持ち込ませてもらいました。
(成果発表用のスライド)
kintoneとRaspberry PiによるM2M2H(Machine to machine to human)というHackに挑みました。詳しくはスライドをご覧頂ければと思いますが、
- 温度
- 静止画
- 位置情報
をRaspberry Piからkintoneに直接連携する内容です。ちなみに、REST APIの認証には期間中6/8のkintoneアップデートで追加されたAPIトークンを利用しました(待ちわびた機能でした)。
ユースケースとしては倉庫の監視等には良いのではないかと思います。連携されたデータを活用するためのkintoneのビューについては、
- 地図ベース
- グラフベース
- カレンダーベース(終了後に追加)
の3種類を設定しました。
今回の要であるRaspberry Piで実行するPythonスクリプトをサンプルとして公開(http://t.co/WEK6poV0CM)させて頂いていますが、スクリプトのタスク自体の監視やRaspberry Piのハードの信頼性等考慮すべき点が多々あると思いますので、お試しに際しては自己責任でお願い致します。当日、ネットワークによる位置推定ではオーストラリアのキャンベラを指すという残念な結果になりましたが、終了後IPアドレスから位置情報を返すサービスを別のものへ変更して多少マシになっています。
また、Raspberry Piの詳しい設定やkintoneのJavaScript等整理出来たらGitHub等で改めて公開させてもらいたいと思っていますので、ご期待頂ければと思います(電子工作レベルと思っており、すぐにビジネスには紐つかなさそうですがニーズありますか?)。
今回もやはり他の参加者の皆さんのアイディアやスキルは参考になりましたし、このような場に置かれ
最後に、会場や食事等準備頂きましたレキサスの常盤木さん、村濱さんはじめ関係者の皆さんに感謝致します。ありがとうございました。
次回こそは、ジョジョ立ちの猫型ロボットに会えますように!
「Typetalk Hack Fukuoka」に参加しました
前回に続きクラウドサービス関係で連投です。
5/28(水)、nulabさんで開催された「Typetalk Hack Fukuoka」に参加させて頂きました。これまで、京都、大阪、東京で開催されて、今回の福岡だったたようです(Typetalk Hack から学ぶ Typetalk API のはじめかた)。
参加者は、Ruby Gemsを作った方、Twilio連携された方等々、流石にnulabさん周辺の猛者の皆さんばかりでした。ディベロッパーでもない私ですが、面白そうだなぁと思って、温度センサーをつけた「Raspberry Pi」を持って潜り込ませて頂きました。イロモノの持ち込みは反則ではなかったようです。
なんだかメカニカルなものを導入されてる方が現れました! #typetalkhack pic.twitter.com/5brM4RrfsP
— Nulab Inc. (@nulabjp) 2014, 5月 28
はじめに縣さんから開発秘話的なお話を頂いた後に、Hackスタートとなりました。
まずは、Raspberry PiらしくPythonのサンプルでそのままメッセージを投稿。Pythonにも別に詳しい訳ではありませんので調べながらですが、これでひと安心です。
そして、ここから前日までにハンダ付けを終えて大体出来たつもりでいた温度センサーの連携です。センサーの仕様やググった結果を参考に値の取得を行います。とりあえず、現在値をTypetalkに投稿するのを目指しました。
ほどなくして、Typetalkに温度を投稿出来ました。やってみるとここまでは意外とすんなり来ることが出来ました。サンプルのお陰です。
時間も少し残っており、やっているとアイディアが出るもので、場所情報をここのネットワークから取得しようと考えましたが、目を付けたAPIでは国すら特定出来ず、タイムオーバーとなり、発表に移っていきます。
想像以上に反響?や「いいね」も頂き、素直に嬉しくなってしまいました。40行未満の大したコードではありませんが、自分のメモを兼ねてGistに公開させてもらいました。所感として、
- nulabさんらしく絵文字の種類が多くて使いやすい(テキストベースなのでAPIからも大丈夫)
- 「いいね」を押した時のハートの回転がシャレている
- 色々な人がラッパ作成済みなので、APIも扱いやすい(GoやHackまでありました)
- nulabさん、やっぱりファン作り、コミュニティ形成が素晴らしい
といったことを感じました。
やはりちょっと場違いな感じは否めませんでしたが、(手前勝手に)他の参加者の皆さんのアイディアやスキルは参考になりますし、このような場に置かれ
(遅めの)グッモーニン、エブリワン!昨日の #typetalkhack お疲れ様でした!また、やりましょうね。 pic.twitter.com/5vE28pXTuz
— Nulab Inc. (@nulabjp) 2014, 5月 29
またイロモノで良いアイディアが出てきたら、参加させて頂きたいと思います。
「kintone Café 福岡 Vol.1」が開催されました
5/29(木)、AIP cafeでkintone Café(サイボウズのクラウドDBサービスkintoneの勉強会)の福岡版の第1回「kintone Café 福岡 Vol.1」が開催されました。
kintoneの勉強会を企画しようという話自体は身近にあったのですが、実現出来ていませんでした。そして、
- kintoneが良いサービスなので、福岡・九州で広くkintone仲間を作りたかったこと
- 札幌で先行して開催されていたこと(kintone Café at 札幌 Vol.2)
- 自身(山下)がkintoneエバンジェリストにご指名頂いたこと
等をキッカケにこのタイミングで主催させて頂きました。
大した知名度もない私の主催ですので、純粋にkintone自体の知名度・興味を知れる興味半分、誰にも興味を持ってもらえなかった時の不安半分でしたが、13人の方々にご参加頂きました。ご参加頂きました皆さま、告知活動等応援してくださった皆さま、当日駆けつけてくださったサイボウズの石井さんに感謝申し上げます。
http://www.zusaar.com/event/7417003
(スライドはやや重いですが、ダウンロード頂くとリンクが使えます)
今回は初回ということでkintoneの概要説明からスタートしてアプリ作り、JavaScriptのサンプル適用まで2時間半、ハンズオンを中心に事例紹介等を交えながら進めさせて頂きました。
事前に開発者コミュニティサイト「cybozu.com developer network」から「開発者ライセンス(無償)」を申し込んで頂き、kintone環境の準備をお願いしていました。
(M2M2H分野の導入事例として度々紹介される横浜環境デザインさまの太陽光の事例[動画])
※M2M2Hは「Machine to machine to human」の略です。
前半では私なりに「kintone Café 福岡」でやりたいことをお伝えした後に、kintoneの概要を一通りご説明させて頂きました。参加者の皆さまの中には「業務等で利用する予定がある方」や「既に契約済という方」もいらっしゃり、既にご存知の内容も多分にあったと思いますが、熱心にお聞き頂いていたように思います。
また、参加者の約半数がエンジニアの方で、kintoneのファストさ、より深い部分の技術的な柔軟性と拡張性の高さにすぐに共感頂けたようでした。
社内外の事例も幾つかご紹介し、「kintone Café 札幌」主催者でもあるkintoneエバンジェリストの斎藤さんからのプレゼント(kintoneからMovable Typeへの投稿を行うカスタマイズ例)も好評でした。斎藤さんのご厚意に感謝申し上げます。
そして、後半のハンズオンでは「お客さま、もしくは自分達の業務の課題」としての簡単な仮のシナリオを準備し、その課題解決を行い、提案するという設定でアプリを作成していきました。後程議論になるのですが、簡単でもこのシナリオ・課題(解決)意識が大切だと思います。今回は「営業関係情報の共有」の課題に対して、3つのアプリ
- 営業日報 ← (シナリオにマッチするアプリを)アプリストアから選ぶ
- 顧客情報 ← 既存Excelの取り込んで作る
- 案件情報 ← (考えながら)フォームを並べて自分で作る
を作成してもらい、更に便利に使う方法を体感頂くために、作ったばかりのアプリにサンプルで提供されているJavaScriptを入れてガントチャートと地図のカスタマイズまで各自で試して頂きました。
(サイボウズ福岡営業所の石井さんに撮影頂きました)
ハンズオンの最後に会場のWiFiが使えなくなるという多少のトラブルはありましたが、ほぼ皆さま順調に全てのコースを終えて頂き、kintoneで出来る事一通りを頭に入れてお帰り頂けたのではないかと思います。
終盤に差し掛かり、ガッツリ2時間半のまとめの中で次回以降の開催をとヒアリングさせて頂いたのですが、(特にエンジニアの方ですが)皆さまの興味は「詳しい技術内容・機能の習熟度向上」も去ることながら「kintoneが最終的にお客さま(もしくは自社内)にどういう風に役立ち、それを実現するためにどのような(技術)プロセスが必要かを押さえたい」、「そのプロセスや事例をもっと知りたい」というものでした。
一般にPaaS(Platform as a service)は一定の汎用性を確保することでソフトウェア開発効率が向上し様々なアプリを構築しやすいとされています。その反面、専門性を要求された時に高い提案力を要したり、追加要求に応えることが必要とされたり、お客さまの業務フローにマッチするアプリに仕上げようとするうちに結局要件定義・プロセスが複雑になり、そのメリット(ソフトウェア開発の尤度・汎用性)を結果的に充分に生かせなくなるケースもあります。作るのには一定の開発環境が準備済みという点で効率的ですが、一度作ると少なからず生じた依存関係から手直しには通常必ずしも強いとは言えない部分があるのだと思います。
kintoneもクラウドのレイヤ分類ではPaaSに分類されると思いますが、このような壁にブチ当たった経験をお持ちの方にこそkintoneをまずは試して頂き、高い専門性が要求されてもファストに要求に応じ、案件クロージング・アプリ提供するという流れをどんどん体感頂ければなぁと思います(勿論、全知全能とは言いません)。更に、事例を自ら経験しながら互いに共有し合っていくことで、提案力も向上し、開発サイクルも短期化出来ていくのではないかと思っています(これがCafé参加の皆さまでコミュニティとして実現していければ最高だと思っています)。
kintoneは簡単なアプリ作成からはじまり、「データ」、「ワークフロー」、「コミュニケーション」という機能の疎密も絶妙にコントロール出来ますし、カスタマイズ機能も強力です。一定の制約はあるにしても手直しにも強いので、案件クロージング・アプリ提供にかかるコストはやはり他の様々な方法と比較しても低く、「ICTを使った業務改善」には最短のツールだと思います。今回、その一端だけでも感じて頂けたならば幸いです。
※kintoneのレイヤについては丁度BCNやIT Leadersでも議論されているようですので、合わせてご覧頂ければと思います。
最後に、次回以降も益々進化していくkintoneの良さ・面白さの紹介やTechな内容だけに留まらず、先に述べた「課題解決」や「シナリオ」にもこだわり「真にICTで業務業務フローの変革を起こすとはどういう事なのか?」、「なぜkintoneだとファストなのか?」の本質を更に深め、皆さまの興味あるところも共有させてもらえればよいなぁと思っています。これは当たり前にして簡単ではありませんが、私自身も努めさせて頂きます。今回、第1回目にしていきなりモティベーションの高い皆さまにお会い出来たことに感謝しています。また、今回参加を見送られた方やまだkintoneに触ったことがない方々が興味をお持ち頂き、また次回ご参加頂ければ幸いです。
いちユーザーであり地方のエバンジェリストとしては、地方の声・ニーズを発信していく必要性も感じていますし、皆で福岡・九州からもkintone盛り上げていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願い致します!
おまけ
今回の参加者は女性が過半数を占めていたことから、kintoneは女性にも親しみやすいツールなのだろうと思いました。福岡は元々IT関係に占める女性の割合が高めだとは思いますが、勉強会で過半数占めるのは珍しいことだと思います。
主催者よりモテてるkintoneに嫉妬。 RT @hayashi_77 kintone Café 福岡 Vol.1 女性率高い。 #kintonecafe
— やまりゅう? (@yamaryu0508) 2014, 5月 29
また、札幌・土佐の勉強会終了後は懇親会で盛り上がっていましたが、福岡では個別のコアなご質問への解決策を数人居残りで考えていました。
今回のカフェスイーツ
出来ればシリーズ化したいのがこちらです。今回は5/16の「kintone Café at 札幌 Vol.2」の帰りに調達した六花亭チョコレートをご準備しました。