kintone hack & show+case unlimited 2022 - エントリーから発表まで

 今年 2022 年、久しぶりに kintone hack & show+case unlimited にエントリーして、本戦グランプリも頂いたので、グランプリエントリ、残しておきたいと思います。

 主にの次の 2 点について書かせてもらっています。

  • 昨年までの hack から変更された show+case unlimited という新しいイベントタイトルへの自分の解釈
  • 自分の発表内容を "シン・kintone 検索カスタマイズ" にした経緯

 主語が "自分" だらけの内容ですが、興味を持って頂いた方、発表をご覧頂いて "なんで、いつものようなテクノロジーに振った内容じゃなかったの?" と思われた方に読んで頂けると嬉しいです。2、3 回に分けても良さようなくらいの長文なので、3 時のおやつのお供にでもお読み頂ければ幸いです🙇

 ちなみに、予選と本戦のスライドは公開済みですが、本戦はここに貼り付けておきます。

 また、技術的な話はこちらにエントリ書きましたので、よろしければ合わせて是非。

当初のエントリー理由

 主にこれらが重なってエントリーに至りました。

  • 去年初めて出番なしの Cybozu Days に参加して少々手持ち無沙汰だったので、今年は出番作ろうかなと思ったから(今年も去年も出張とかではなくてただの帰省だったので)
  • いずれ機会が来たら、普段の活動の延長のような王道なテーマを引っ提げてまた出てみようかなぁと思っていたから(今年変更されたイベントタイトルにも合いそうだったから)
  • そして、その時には JavaScript カスタマイズ(kintone 内)だけで完結する内容で挑んでみたいと思っていたから
  • hack に何回か出させてもらっていて、2018 チャンプになって、最後が 2020 で予選敗退で終わってるのも何だかなぁと思っていたから😅

今年やって来た hack のコンセプト変更

イベントコンセプトの変更は近いと思っていた

 これだからこのイベントが盛り上がると言ってもいい、このイベントを象徴するキーワードである "ここまでできる kintone""カスタマイズ頂上決戦" は外せないだろうなぁと個人的に思いつつ、大きく次の 2 点から hack のコンセプトの変更あるいは修正は近いだろうなぁと思っていました。あるいは、一旦イベントの開催が中断になるか。

  • kintone 自体も大きく機能や API が増えていないこと
  • 一般論として、関連テクノロジーの進化が緩やかなフェーズに入ってきたこと

 また、これらに引っ張られるかのように、hack 予選での発表も過去の発表・アイディアと近いものが出てくるようになり、周回傾向に入ってきてたのは否めないと思います。新しいアイディアの捻出が難しくなってきているというところでしょうか(ただ、何だかんだテクノロジーは進化していくので・・・😁)。

そして、自分が思ったより早く、今年運営が動いてきました。

今年の予選の告知が例年より遅かったので、ひょっとしたら今年か、とは途中から思いましたが。

運営が動いてきた

 予選の名称は kintone hack を受け継ぎ、本戦は kintone show+case unlimited と改称されました。その他わかりやすい変更ポイントとしては、予選審査基準と本戦オーディエンスのターゲットだったでしょうか、予選エントリーページを見た限り。

予選エントリーページから幾つか関連する部分のキャプチャを貼っておきます。

予選審査基準

この "審査員が本戦に出て欲しいと思ったか?" というのは、最後何でもアリ感があって、個人的には面白くて好きですね😆 色々審査項目を詳細に詰めたりしても、今度はそれを忠実にこなすために審査員に求められるスキルが上がったり、審査員選定が難しくなるでしょうし。まぁ、ズルい感じ?しますが、結局響くかどうか、ということですかね。

変更ポイント
本戦について(ページの漢字間違ってますね)

イベントタイトルの変更は都合よく解釈する

 自分は今中の人なので、社内の情報を漁れば変更意図等を汲み取ることが出来たかもしれませんが、エントリーする可能性があったことと、エントリーしたとして特に漁っても結局自分がやることや結果は変わらないような気がしていて、・・・エントリーするとすれば自分なりに都合よく解釈してテーマ選定するのが良さそうと思ってました😁

新しいイベントタイトルの解釈とテーマ選定

イベントタイトルの解釈

 show+case unlimited をまず解釈します。出すものとして unlimited show case で考えるといいかなと思いました。

 unlimited は "ここまで出来る kintone" がそのまま生きてる感じがします。幕張に舞台を移した最初の kintone hack では "どこまでも拡張していける"、"無限の可能性" という煽り言葉が入った口上でスピーカー達を呼び込んでますし。ここは大きく解釈し直す必要なさそうです。

 show case は文字通り自分のカスタマイズの中でもショーケースに入れて見せられるもの、そして勿論その頂上決戦に出して恥じないカスタマイズ、という感じでしょうか。ただ、hack という言葉からの変更はここに掛かってるので、もう少し考えてみます。"hackという、少しギークなイメージの言葉" という説明があるのと、"親しみ" という言葉がサイトで使われていたので、最終的により広く分かりやすく届けられる発表としてまとまると良いかなと思いました。

 ここまで来て、やっとテーマ選定です。

テーマ選定

 自分のこれまで kintone hack では、新しいテクノロジーを kintone と掛け合わせて、未来の kintone ユースケースを見せるようなテーマ選定をしてきていていました。この線で先の解釈にマッチできるテーマ候補もありました。これまでの自分の発表を見て頂いたことがある方で、それを見たいと言ってくださる方もいらっしゃるかなぁとも思いました(というか、結果的に発表後にまぁ予想通り言われたわけですが😅)。

 しかし、今回はエントリー理由の通り、王道テーマを JavaScript だけでやって、山下実践的なことも出来るよ、というのもお見せしたいなという気持ちがあって、シン・kintone 検索カスタマイズ を選択しました。"より広く分かりやすく届けられる発表としてまとまる" という自分の解釈にも合うかなと。言わずもがな、kintone に限らず検索って Web サービスのユーザーにとって馴染み深く、kintone でも検索がストレスになる体験をされてる方を沢山見てきていたので。

発表の組み立て

 テーマ選定と同時に発表の組み立ても考えました。(これは少々謎のままですが)予選には hack の名前を残しているので、予選に技術的なポイントの説明を詰め込むことで hack な雰囲気を出つつ、本戦は中身を見せることにフォーカスして show case 感を出そうかなと考えました。

 unlimited については、鉄板でありながら未解決とも言える課題に解決策のひとつを導くことでひとつ限界を超えた感を出せればと思いました。言われて気付けば仕組みは難しくない、ありそうでなかった、というのは今回のポイントですし、解決手段としてもオシャレかなぁとか思ったりしまして。

発表を終えて

やっぱり期待を外した?

 「やまりゅう、テーマ選定手抜いてきた😒」、「やまりゅうといえば、・・・新しいもの、とりあえず凄いもの見せてくれる、というのを今回も期待してた😞」といった旨のフィードバックを沢山頂きました😅

 前言通り、テーマ選定の段階で想定はしてまし、そういう期待があったとしても、あえて外しにいくのもいいかなと思ったのですが、「おめでとう🏆😃」と競るレベルで翌日これらを言われました。"グランプリだし、いいじゃん!🤭" と同時に "期待されてることがあるって、ありがたいことだなぁ🥹" と内心素直に喜んでいました。ありがとうございます!🙇

 ちなみに、今回のアイディアはシンプルですが、書いたコードの量は自分の hack の中では 1、2 を争います😂(なので、手は抜くどころか結構かかってまっせ👍)

 来年エキシビジョン枠、あるのかな、出るのかな。

 出ることになれば、やはりテクノロジーに振り切った kintone カスタマイズ、show case に入れますか。

でも、楽しんで頂けたかな

 発表内容については「あれ、使いたい」「売って」「標準機能にしてほしい」「予選のスライド見て納得」「確かに、言われてみれば、ありそうでなかった」等言って頂けましたし、Twitter も狙い通りの反応も頂けてるので、何だかんだ楽しんで頂けたかなと思っています😁

まとめ

 kintone hack から kintone show+case unlimited というイベント名の変更はあったけど、自分がやることは変わらない(変える必要はない)と、思いました。一方で、今回のようなテーマ選定を自分がする後押しにはなっていたと。

 ただ、周囲の期待はもっとテックっぽい感じに振ったものだったようでした 😅 来年出るなら、やっぱりそっち方面が良いのかな(アイディアは今年もあったし、来年も多分ある😁)、というお話でした。

最後に

 最後までお読み頂き、ありがとうございます。

 また、エントリーと発表に際して、応援してくださった皆さまに感謝します。ありがとうございました。

免責

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