「kintone Café 福岡 Vol.1」が開催されました

 5/29(木)、AIP cafeでkintone Café(サイボウズクラウドDBサービスkintoneの勉強会)の福岡版の第1回「kintone Café 福岡 Vol.1」が開催されました。

 kintoneの勉強会を企画しようという話自体は身近にあったのですが、実現出来ていませんでした。そして、

  • kintoneが良いサービスなので、福岡・九州で広くkintone仲間を作りたかったこと
  • 札幌で先行して開催されていたこと(kintone Café at 札幌 Vol.2
  • 自身(山下)がkintoneエバンジェリストにご指名頂いたこと

等をキッカケにこのタイミングで主催させて頂きました。

 大した知名度もない私の主催ですので、純粋にkintone自体の知名度・興味を知れる興味半分、誰にも興味を持ってもらえなかった時の不安半分でしたが、13人の方々にご参加頂きました。ご参加頂きました皆さま、告知活動等応援してくださった皆さま、当日駆けつけてくださったサイボウズの石井さんに感謝申し上げます。

 

http://www.zusaar.com/event/7417003

(スライドはやや重いですが、ダウンロード頂くとリンクが使えます)

 

 今回は初回ということでkintoneの概要説明からスタートしてアプリ作り、JavaScriptのサンプル適用まで2時間半、ハンズオンを中心に事例紹介等を交えながら進めさせて頂きました。

 事前に開発者コミュニティサイト「cybozu.com developer network」から「開発者ライセンス(無償)」を申し込んで頂き、kintone環境の準備をお願いしていました。

 

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(M2M2H分野の導入事例として度々紹介される横浜環境デザインさまの太陽光の事例動画])

 ※M2M2Hは「Machine to machine to human」の略です。

 

 前半では私なりに「kintone Café 福岡」でやりたいことをお伝えした後に、kintoneの概要を一通りご説明させて頂きました。参加者の皆さまの中には「業務等で利用する予定がある方」や「既に契約済という方」もいらっしゃり、既にご存知の内容も多分にあったと思いますが、熱心にお聞き頂いていたように思います。

 また、参加者の約半数がエンジニアの方で、kintoneのファストさ、より深い部分の技術的な柔軟性と拡張性の高さにすぐに共感頂けたようでした。

   社内外の事例も幾つかご紹介し、「kintone Café 札幌」主催者でもあるkintoneエバンジェリストの斎藤さんからのプレゼント(kintoneからMovable Typeへの投稿を行うカスタマイズ例)も好評でした。斎藤さんのご厚意に感謝申し上げます。

 

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 そして、後半のハンズオンでは「お客さま、もしくは自分達の業務の課題」としての簡単な仮のシナリオを準備し、その課題解決を行い、提案するという設定でアプリを作成していきました。後程議論になるのですが、簡単でもこのシナリオ・課題(解決)意識が大切だと思います。今回は「営業関係情報の共有」の課題に対して、3つのアプリ

  • 営業日報 ← (シナリオにマッチするアプリを)アプリストアから選ぶ
  • 顧客情報 ← 既存Excelの取り込んで作る
  • 案件情報 ← (考えながら)フォームを並べて自分で作る

を作成してもらい、更に便利に使う方法を体感頂くために、作ったばかりのアプリにサンプルで提供されているJavaScriptを入れてガントチャート地図のカスタマイズまで各自で試して頂きました。

 

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サイボウズ福岡営業所の石井さんに撮影頂きました)

 

 ハンズオンの最後に会場のWiFiが使えなくなるという多少のトラブルはありましたが、ほぼ皆さま順調に全てのコースを終えて頂き、kintoneで出来る事一通りを頭に入れてお帰り頂けたのではないかと思います。

 

 終盤に差し掛かり、ガッツリ2時間半のまとめの中で次回以降の開催をとヒアリングさせて頂いたのですが、(特にエンジニアの方ですが)皆さまの興味は「詳しい技術内容・機能の習熟度向上」も去ることながら「kintoneが最終的にお客さま(もしくは自社内)にどういう風に役立ち、それを実現するためにどのような(技術)プロセスが必要かを押さえたい」、「そのプロセスや事例をもっと知りたい」というものでした。

 一般にPaaS(Platform as a service)は一定の汎用性を確保することでソフトウェア開発効率が向上し様々なアプリを構築しやすいとされています。その反面、専門性を要求された時に高い提案力を要したり、追加要求に応えることが必要とされたり、お客さまの業務フローにマッチするアプリに仕上げようとするうちに結局要件定義・プロセスが複雑になり、そのメリット(ソフトウェア開発の尤度・汎用性)を結果的に充分に生かせなくなるケースもあります。作るのには一定の開発環境が準備済みという点で効率的ですが、一度作ると少なからず生じた依存関係から手直しには通常必ずしも強いとは言えない部分があるのだと思います。

 kintoneもクラウドのレイヤ分類ではPaaSに分類されると思いますが、このような壁にブチ当たった経験をお持ちの方にこそkintoneをまずは試して頂き、高い専門性が要求されてもファストに要求に応じ、案件クロージング・アプリ提供するという流れをどんどん体感頂ければなぁと思います(勿論、全知全能とは言いません)。更に、事例を自ら経験しながら互いに共有し合っていくことで、提案力も向上し、開発サイクルも短期化出来ていくのではないかと思っています(これがCafé参加の皆さまでコミュニティとして実現していければ最高だと思っています)。

 kintoneは簡単なアプリ作成からはじまり、「データ」、「ワークフロー」、「コミュニケーション」という機能の疎密も絶妙にコントロール出来ますし、カスタマイズ機能も強力です。一定の制約はあるにしても手直しにも強いので、案件クロージング・アプリ提供にかかるコストはやはり他の様々な方法と比較しても低く、「ICTを使った業務改善」には最短のツールだと思います。今回、その一端だけでも感じて頂けたならば幸いです。

 ※kintoneのレイヤについては丁度BCNIT Leadersでも議論されているようですので、合わせてご覧頂ければと思います。

 

 最後に、次回以降も益々進化していくkintoneの良さ・面白さの紹介やTechな内容だけに留まらず、先に述べた「課題解決」「シナリオ」にもこだわり「真にICTで業務業務フローの変革を起こすとはどういう事なのか?」「なぜkintoneだとファストなのか?」の本質を更に深め、皆さまの興味あるところも共有させてもらえればよいなぁと思っています。これは当たり前にして簡単ではありませんが、私自身も努めさせて頂きます。今回、第1回目にしていきなりモティベーションの高い皆さまにお会い出来たことに感謝しています。また、今回参加を見送られた方やまだkintoneに触ったことがない方々が興味をお持ち頂き、また次回ご参加頂ければ幸いです。

 いちユーザーであり地方のエバンジェリストとしては、地方の声・ニーズを発信していく必要性も感じていますし、皆で福岡・九州からもkintone盛り上げていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願い致します!

 


おまけ

 今回の参加者は女性が過半数を占めていたことから、kintoneは女性にも親しみやすいツールなのだろうと思いました。福岡は元々IT関係に占める女性の割合が高めだとは思いますが、勉強会で過半数占めるのは珍しいことだと思います。

 

 また、札幌・土佐の勉強会終了後は懇親会で盛り上がっていましたが、福岡では個別のコアなご質問への解決策を数人居残りで考えていました。

 


今回のカフェスイーツ

 出来ればシリーズ化したいのがこちらです。今回は5/16の「kintone Café at 札幌 Vol.2」の帰りに調達した六花亭チョコレートをご準備しました。

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