7/23(水)に東京(beez銀座店)で開催された「kintone Café 東京 Vol.1」に参加させて頂きました。ここまで、北海道 → 福岡 → 土佐 → 弘前と、その開催地を増やしてきた「kintone Café」ですが、遂に東京でもkintoneエバンジェリストであるジョイゾーの四宮さん主催で初開催を迎えました。今回は、協賛のサイボウズスタッフの皆さんに加え、四宮さん以外に4人のkintoneエバンジェリストが集結し、参加者数が総勢30名を超える史上最大規模の「kinotne Café」となりました。
また、お昼からのスタートということで軽食が準備されCaféの名にふさわしい初のランチミーティングとして開催されました。
(無線LANや電源完備は勿論、普通のテーブル席に加えて座敷もあるbeez銀座店)
今回は「kintoneの基本機能だけを知りたい方やカスタマイズには興味がない方は対象外とさせて頂いております。m(__)m」との案内通り「kintoneとは?」というような導入パートはなく、ハンズオンではお題に対してほぼ真っ新な状態のサンプルソースに対してJavaScriptを書いていくというなかなかハイレベルな内容となりました。
まずは、事例やデモのパートをアイスブレイク代わりとして、スタートしていきました。
はじめに四宮さんから「ジョイゾーの自己紹介 + α」ということで、ジョイゾーさんでのkintoneに関する取り組み等が紹介されました。前職からサイボウズプロダクトを扱われていた四宮さんですが、ジョイゾーの起業とcybozu.comやkintoneのローンチが同時期だったこともあり、運命を感じていらっしゃるとのことでした。
また、「納品のない受託開発」、「システム・インテグレーション崩壊」等、最近のSI・受託に関するトピックに触れられた後に、6/30にローンチされた「システム39」(コンセプトムービー)について取り組み状況をお話しされました。システム39は、kintoneを活用した「来店型」で「39万円ポッキリ」の中小企業向けの定額業務システム開発(詳しくは多数記事化されており、一言ではその素晴らしさを伝えきれませんのでググってみてください)として、名古屋から東京までお客さまがいらっしゃったりと大変好評のようです。
(マイナビニュース掲載のパッケージングイメージとコンセプトムービーショートver.)
次のkintoneカスタマイズ事例のパートでは、引き続き四宮さんから先日BCNでも紹介されていた「カナディアンソーラージャパンさんの導入事例」の紹介がありました。業務フローのシステム化・要件のフィードバック・反映のプロセス等をお聞きしていると結構なヘビーな(普通に開発したら半年から1年は軽くかかりそうな)内容でしたが、kintone上での開発はわずか3ヶ月間で終えられたとのことでした!システム39より前からの取り組みだと思いますが、「受託開発に風穴を開けるということの実践」と「kintoneのファストさ」を改めて実感させてもらえるお話でした。
一方、このパートでは山下も「M2Mとkintoneカスタマイズによる業務改善事例」ということで「Machine to machine to human (M2M2H)」の簡単な説明と事例を2分野程紹介させて頂きました。「設備業界でもkintoneによるファストな業務改善が出来ますよ!」というのをお伝えしたかったのですが、今回もタイムキープがイマイチでしたので改めてスライドや事例動画をチェック頂ければ幸いですm(__)m
(太陽光発電のM2M2H事例動画)
続く、「cybozu.com developer network の紹介」パートでは、前半はサイボウズの北川さんからkintoneのちょっと先行くアップデート情報が披露されました。最近ではサイボウズさんに協賛頂くことが多くなってきたkintone Caféでは定番の内容となってきたように思います。
後半、サイボウズ後迫さんからは「cybozu.com developer network」の活動状況についてのまとめです。キーワードとして「技術情報を知る」、「課題を解決する」、「コミュニティに参加する」を挙げられ、「kintone Café」や「kintothon」といったkintone関連イベントの盛り上がりやコミュニティサイトとしての「cybozu.com developer network」の勢い、注目度の高さを考察しながら紹介され、「(kintoneにふれるのに)ひとりで悩まないでほしいです!(関連記事)」と訴えつつ、締められていました。
序盤の事例等のパートを終えて迎えたハンズオンですが、kintoneにログインすると事前に準備された個別のスペースにアプリも幾つか取込済みの状態でした。この素晴らしい段取りを見て、簡単にコンプリート出来るかと思った次の瞬間、お題の数といきなりのほぼ真っ新なJavaScriptのソースを見て、これは終えきれそうにないと直感しました(^^;
私も、しばしば歓談等を挟みながらモクモクとJavaScriptのコードを準備されたサンプルソースに補完していきました。また、時折同じテーブルの方のフォローにも入らせて頂きましたが、普段はJavaScript以外(Webやフロントエンドと言うより.NETやJavaによるバックエンド)での開発が多いという方もいらっしゃり、苦戦されている一幕もありました。そんな私も3つ終えたくらいでタイムオーバーとなってしまいました(--;
(ハンズオン環境と四宮さんの解説)
最後に、お題への回答例となる補完済みのサンプルソースを備えたスペースが出現し、四宮さんからポイント解説を頂きました。他の方のソースを見せてもらえるのは、周知の通り大変勉強になることなのですが、今回は「全てのサイボウズプロダクトに精通される」四宮さんがチューターということでガルーンのSOAP/XMLのAPIを用いた連携サンプルにも触れさせて頂く機会となり、2度美味しい貴重な体験をさせて頂きました。
そして、終盤には「kintone Café 創始者」でもあるkintoneエバンジェリストの斎藤さんの登場です。「API連携で可能性は無限大! kintoneと○○を繋いでみた」ということで、ご自身の最近の取り組みを披露されていました(レポートとスライドを公開されていますので、是非ご覧ください)。いずれもkintoneのカスタマイズ用JavaScriptから外部サービスに向けたAPI連携を可能としているkintone.proxy()という仕組みを利用したものでした。通常クロスドメインを許さないJavaScriptからREST APIを叩けるという、フィットすれば本来サーバーが必要になるような開発がサーバーレスで出来てしまう優れ機能の活用事例でもあります。
1つ目は斎藤さんのご厚意で「kintone Café 福岡 Vol.1」でも紹介させて頂いた「kintone × MovableType6」(スライド)で、kintoneに登録された記事をMovableTypeへ投稿するというものです。
2つ目は「kintone × Yahoo!ショッピング」ということで、kintoneの在庫管理アプリとYahoo!ショッピングの同期を行うものです。Yahoo!ショッピングの出品状態等をkintoneからコントロールし、出品や店舗販売による取り下げをボタン一発で出来たり、落札による数量管理を同期したりとkintoneのAPIとYahoo!のAPIの力を融合させた、ネット販売をされている店舗さんにはうってつけのアプリだと思います。
特に開発を仕事とされている皆さんであれば感じられたことがあると思うのですがAPIは提供がないと今やWebサービスとしては不十分・物足りないと感じられる仕組みですが、ちょっとクライアントアプリにする程度であればAPIを役立てとは言えなかったりする訳です。斎藤さんは、これを「kintone × ○○」とすることで、両者の元々の利点を引き出しつつ、相互に組み合わせることでシナジーとして更なる価値を生み出していくことが可能になるとおっしゃっていました。凄いデモで技術的にも面白く、その価値観にも共感させてもらえる素晴らしい内容でした。
このような盛り沢山な内容で進められた「kintone Café 東京 Vol.1」も、「kintone Café 東京 Vol.2」の開催宣言と共に盛会に終了しました。
終了後には、山下も参加者の方々と名刺交換等交流させて頂きました。Twitter上でやりとりをさせて頂いた方やブログ・SNS等でよくお見かけする方と実際にお会いする機会に恵まれ、情報交換させてもらい有意義な一時を過ごさせて頂きました。クラウドサービスだけに、クラウドを通じた出会いでしたが、実際お会いするとやはりお互い親近感が湧いてきます。
(Café終了後の参加者同士の歓談の様子)
今回も非常に多くの方との出会いと刺激を受けることが出来ました。参加者の皆さんは勿論、四宮さんやkintoneエバンジェリスト、関係者の皆さまにお礼申し上げます。
今後直近では、告知後数時間で満員御礼となったという8/1開催の「kintone Café 千葉」、四宮さんと斎藤さんというkintoneエバンジェリストの豪華ダブルネームで8/11に開催される「kintone Café 釧路」の開催が予定されています!他にも開催は活性化するばかりで、情報のキャッチには斎藤さんのまとめページやDoorkeeperの「kintone Café」コミュニティをご利用頂くと良いかと思います。
また、今後の福岡・九州での活動にもご期待頂きたいと思います。
最後に、内容が豪華だっただけに長めのレポートとなりましたが、お読み頂きありがとうございましたm(__)m
おまけ
本文でチラッとご紹介しましたが、Doorkeeperに「kintone Café」コミュニティのページ(http://kintone-cafe.doorkeeper.jp/)が出現しました。
現在、「kintone Café 釧路」がこちらのページで参加申込を受け付けています。全国各地に広がり開催頻度も増して勢いづく「kintone Café」の開催情報(全てではないかもしれませんが)をこちらからチェックされてはいかがでしょうか?
ちなみに、DoorkeeperにもAPIがあり、Doorkeeperのイベント情報をkintoneに取込むアプリ(JavaScript込み)もGitHubで公開されていますので、合わせてお試し頂ければと思います。